島田市長選・桜井勝郎現職市長が敗戦・・・。果たして島田市民は桜井市政の実績を知っていたのか?

桜井市政で息を吹き返していた島田市

以下の資料をご覧頂こう。
これは島田市のHPに掲載されている島田市の財政状況を表しているグラフで、特に公債費についてのもので実質公債費についての比率や将来世代に負担する比率を表したものである。

実質公債費比率の推移


将来負担比率の推移


そして島田市のHPでは最後にこう結んでいる。

平成23年度決算にもとづく健全化判断比率及び公営企業資金不足比率は、ともに国の基準を下回っており、島田市の財政状況は「健全段階」となっています。また、公債費等の比率である実質公債費比率、将来負担比率は5年連続で低下し、国が定める警告ラインから遠ざかる方向で推移しています。
今後も行財政改革の取り組みを継続し、引き続き健全な財政運営に努めていきます。


桜井市政については賛否両論ありました。
特に政策決定プロセスが強引すぎるとか、無駄なハコモノを作り財政を悪化させたとか、様々な事実やら憶測やらが飛び交っていましたが、こうして第一級の一次資料で桜井市政に評価を下した人がどれだけいたのだろうか?

まず、この桜井市政ではごみ処理場建設から島田駅南口開発など公共事業による投資が盛んに行われました。
最近では市民体育館の建て替えやスポーツ施設の充実など積極的な投資が行われました。
ところがこうした投資を積極的に行ったにも拘わらず、財政は健全化方向に進んだ結果を見ると、島田市民に迷惑を掛けたどころか、島田市活性化の為の手段を迅速に用いて開発を進め、かつ財政を健全化させると言うこれまでの島田市では有り得なかった事を見事にやってのけたのだ。

また現在議題として上がっている市民病院移転計画や大学誘致計画なども島田市の将来を見据えれば必要な事だと私は思っている。
その理由とは、この2つの計画が密接に関連しているからだ。
大学はただ大学を持ってくると言うのではなく、病院との関連性を持たせる、つまり産学連携を視野に入れるのであれば、これは地域産業にも相乗効果が期待出来るのだ。
つまり島田市を活性化させる為に公共事業投資はもちろん必要なのだが、それがどのような形で島田市の産業に波及して行くか、これを考えた時、市民病院移転と大学誘致は島田市活性化の起爆剤になる可能性が高いのだ。

もう少し掘り下げてみると、誘致される大学が出している条件として『設置する学科と市民病院との連携が可能であること』が挙げられている。
と言う事は医療関係の学科がある大学としか考えられない。
それが医科なのか薬科なのか福祉科なのかは分からないが、何れにせよこれらの学科が市民病院と連携して行く事で、将来的に新たなビジネスを生み出す可能性は相当高いと言える。
新たなビジネスが生まれてくれば、そこには雇用が生まれ、市民の雇用環境は改善されて来るだろう。
それに加え医療関係が充実してくれば、これから迎える高齢化社会にも適応出来る態勢が整う事になる。

こうした状況の中行われた今回の市長選挙だが、桜井氏のこのような政策を真っ向から否定したのが当選した染谷氏だ。
もし仮に公約通りにこれらの政策を全て白紙撤回に戻すようなことになれば、島田市活性化の千載一遇のチャンスを島田市民は自らの手で葬り去った事になる。
ましてや結果的に5年連続で財政健全化の指標が改善していたにもかかわらずだ。

政治は結果である。
その結果を精査しないであらゆる風評によって誘導されたのであれば、これは何時ぞやの民主党政権誕生のプロセスと変わりはない。
はっきり言って全く成長していない愚民そのものである。

私個人的な考え方ではもう一期桜井氏に託すべきであったと思う。
なぜならこれから国政ではアベノミクスによる経済復活の路線が敷かれ、日本は大きく復活の道に舵を切るであろう。
そうした時、無駄を省く事のみを強調し緊縮的な財政政策を敷けば、島田市の活性化は遠くであろう。

新市長の下で島田市はどうなるのか・・・。
染谷氏には病院移転と大学誘致は白紙にするのではなく検討課題に入れて頂きたいと思います。